エッフェル塔は、1889年のパリ万国博覧会に間に合わせるために、2 年と2ヵ月という当時では驚きの早さで完成しま した。今も変わらず街の景色を彩るパリのシンボルですが、このエッフェル塔が「大腿骨」を参考に建設されたことをご存知ですか?

設計者は大腿骨の持つ疲労を散らす補強構造に着目し、下部に向かって細くなる大腿骨を逆さにすれば暴風に耐え得る土台ができると気づきました。エッフェル塔に配置された梁(はり)、あの美しいアーチ形状は大腿骨に着想を得て設計されたものだったのです。

また、骨は外表面と緻密で堅い部分(緻密質)と内部の小孔と網目状の骨梁からなる海綿質からなり、強度を低下させることなく軽量化を実現しています。それを参考にしてトラス構造を採用し、塔の軽量化を図ったということです。

エッフェル塔を見上げる機会があれば、骨をヒントにしたその構造にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

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