日本人の英語を聞いていると、間違ってはいないけれど少し違和感がある…… そんな場面に遭遇することがよくあります。

理由はさまざまですが、1つずつ見ていきましょう。

1. 趣味は何ですか?

“ What is your hobby ? ”と聞きがちですが、それでは趣味があること、趣味が1つであることが前提になります。 “What do you do in your free time?”がよいでしょう。

2. 恋人はいますか?

“ Do you have a boyfriend / girlfriend ? ”と聞きがちですが、それでは「恋人が異性であること」が前提になり ます。欧米人は“ Are you seeing anyone ?( 誰か付き合っている人はいますか? )”という表現をよく使います。また、「彼/彼女と付き合っている」は、“ I’m going out with him / her. ”と言います。カナダの高校に通っていたとき、友だちだと思っていた男の子がみんなの前で“We are going out.”と突然言い出したことを懐かしく思い出します。

3. なぜ日本に来たの?

“Why did you come to Japan? ”でももちろん通じますが、尋問のように聞こえます。“ What brought you here? ”と尋ねるほうが自然でしょう。同様に、「どうしてそう思うの?」と尋ねるときも、“ Why do you think so? ”ではなく、“What makes you think so? ”がよく使われます。欧米人はwhy よりもwhat をよく使う印象があります。

4. 元気です。

“How are you?”には“ I’m fine.”と返すのが定番ですが、欧米人が“ I’m fine.”というときは、“Are you OK? (あなた大丈夫?)”と心配されたときに、「心配ないから、気にしないで」、または何かをすすめたときに「私は結構です」と断るようなニュアンスを含みます。少しそっけない感じを与えかねないので、“ I’m good.( 元気)”、“Pretty good(. いい感じ)”、“I’m great(. すごく元気)”、“Not bad(. 良くも悪くもない)”、“I’m all right(. まあ元気)”が無難でしょう。



西手 夕香里( 通訳・翻訳修士 )

日米企業の社内通訳として11 年間の経験を積んだのちに独立。 フリーランスとして規制当局によるGxP 査察を中心に医薬品分野の通訳に関わる。2016年にシミックグループに入社。 現在、多数のプロジェクトで通訳・翻訳者として活躍中。

ことばのおもてなし

よく見られている記事