2018年3月30日
シミックホールディングス株式会社
株式会社日本政策投資銀行
シミックホールディングス株式会社(代表取締役CEO:中村 和男、本社:東京都港区/以下、「シミック」という。)と株式会社日本政策投資銀行(代表取締役社長:柳 正憲、本社:東京都千代田区/以下、「DBJ」という。)は、本日付でCDMO(製剤開発・医薬品製造支援)事業に関する資本・業務提携契約(以下、「本提携」という。)を締結いたしましたので、お知らせいたします。
シミックは、グループ内のCDMO事業を統合した100%子会社シミックCMO株式会社(代表取締役CEO:松川誠、本社:東京都港区/以下、「シミックCMO」という。)がDBJを割当先とする第三者割当増資(以下、「本第三者割当増資」という。)を実施することにより、シミックCMOを合弁会社(シミックは過半数の持株比率を保持)といたします。
1.本提携と本第三者割当増資の経緯及び目的
近年、ヘルスケア業界は激動の時代を迎えています。グローバルにヘルスケア・コストの上昇が各国財政を逼迫する一方、まだまだ治療法が確立されていない疾患も数多く、それらアンメット・メディカル・ニーズに対するヘルスケア業界への期待も以前にも増して強くなっています。
一方、国内の製薬業界を取り巻く環境は、薬価制度改革が実施される等、厳しさが増しており、業界全体として生産性や効率性の向上が求められています。特に、生産変動に応じて設備や人材等のリソース投入を要する医薬品製造はその効率化とともに、製剤開発のアウトソース等のニーズが顕在化しています。
シミックグループは日本で最初にCRO(医薬品開発支援)事業を開始し、今では開発から製造、マーケティング・営業等、製薬企業のバリューチェーンを総合的に支援する事業をPVC(Pharmaceutical Value Creator)モデルとして展開しております。その一角を担っているCDMO(製剤開発・医薬品製造支援)事業については、2005年の参入後、その拠点数を増やし、現在では日本国内3工場の他、韓国、アメリカの合計5ヶ所の製造拠点を通じてサービスを提供しております。シミックグループのCDMO事業では、商用生産のみならず、より高度な製剤開発技術や患者様の高齢化による剤形変更ニーズに対応するため、製剤開発部門を強化しており、医薬品製造のプラットフォームとして製薬業界の生産性向上に寄与できるものと考えております。
今後、益々強まるであろうCDMO事業に対する国内外のニーズに積極的に応え、事業拡大につなげていくうえで、今回のDBJとの取り組みは、既存の事業を基盤とする成長に加え、M&A・アライアンス等の非連続的な成長を含め、より幅広い戦略推進を可能にするものと期待しています。今回の取り組みを通じて、よりグローバルに、顧客である製薬企業に対する支援領域を広げ、患者様のPersonal Health Value向上に資する事業体への飛躍を目指してまいります。
DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~金融フロンティアの弛まぬ開拓を通じて、お客様及び社会の課題を解決し、日本と世界の持続的発展を実現します~」を掲げる融資・投資・アドバイザリー一体型の金融サービスを提供する金融機関であり、投資業務の一環として、2009年12月より「成長戦略支援のための付加価値創造型エクイティ投資(以下、「VG投資プログラム」という。)」(※VG投資プログラム=“Value For Growth” Investment Program)を開始しております。このVG投資プログラムの主なコンセプトは、各企業が展開する成長戦略(特に、M&A戦略、資本戦略、海外戦略等)に対して、DBJグループが資金面のみならず、人材面、ネットワーク面、ノウハウ面等において多面的に支援することによって、各企業の中長期的な企業価値向上に貢献するエクイティ投資を行うものです。また第4次中期経営計画では、ヘルスケア分野におけるイノベーション推進及び企業向け成長投資を重要テーマに掲げ、投融資一体型のソリューション提供機能をフルに発揮し、ヘルスケア事業者の成長や事業基盤強化を支援しております。
今般、シミックのCDMO事業の成長戦略に対し、成長資金としての出資をはじめ、DBJが保有するネットワークや情報力等を最大限に活用することでCDMO事業の取り組みを積極的に支援してまいります。
本提携は、顧客企業からのシミックグループへの期待に更に応え、CDMO事業の更なる拡大や、ひいてはヘルスケア業界全体の発展につながるものであると判断しております。
2.本提携と本第三者割当増資の概要
本提携と本第三者割当増資により、シミックCMOはDBJより85億円の出資を受けますが、CDMO事業における設備投資等による事業成長のための資金等に充当する予定です。
なお、本第三者割当増資に伴うDBJの出資は、「特定投資業務」として行われます。「特定投資業務」とは、2015年5月に公布・施行された「株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律」に基づき措置された、地域経済の活性化や企業の競争力強化に資する成長資金の供給を集中的に実施する取り組みです。
3.シミックCMOの概要(本日現在)
(1)名称 | シミックCMO株式会社 |
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(2)所在地 | 東京都港区芝浦一丁目1番1号 |
(3)代表者の役職・氏名 | 代表取締役CEO 松川 誠 |
(4)事業内容 | 医薬品の製造、輸出入、販売 |
(5)設立年月日 | 2009年10月16日 |
(6)資本金 | 100百万円 |
(7)株主構成 | シミックホールディングス株式会社:100% |
(8)従業員数 | 501人(2017年9月30日現在) |
4.今後のスケジュール
(1)契約締結日 | 2018年3月30日 |
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(2)DBJ増資引受・クロージング | 2018年6月(予定) |
(3)合弁会社の事業開始日 | 2018年6月(予定) |
シミックホールディングス株式会社について
シミックグループは、1992年に日本で初めてCRO(医薬品開発支援)事業を開始し、今では開発から製造、営業・マーケティングまでの医薬品に関する総合的な支援業務を提供しています。また、ヘルスケア事業、診断薬やオーファンドラッグの自社での開発販売等も行い、多様化するニーズに対応しています。幅広い経験とCROのパイオニアとして蓄積したノウハウをベースに、独自のビジネスモデルPVC(Pharmaceutical Value Creator)の構築を進め、医薬品事業における付加価値の創生に取り組んでいます。
詳しくはホームページをご覧ください。https://www.cmicgroup.com
株式会社日本政策投資銀行について
日本政策投資銀行(DBJ)は、出資と融資を一体的に行う手法その他高度な金融上の手法を用いることにより、長期の事業資金に係る投融資機能を発揮し、長期の事業資金を必要とするお客様に対する資金供給の円滑化及び金融機能の高度化に寄与することを目的として、中立性やパブリックマインド、他の金融機関とのパートナーシップ等を重視する企業理念のもと、良質なリスクマネー供給などへの取り組みを強化しながら、わが国の持続的成長に貢献すべく、金融面から支援しています。
詳しくはホームページをご覧ください。http://www.dbj.jp
本件に関する問合せ先
・シミックホールディングス株式会社
コーポレートコミュニケーション部 PRグループ TEL 03-6779-8200
・株式会社日本政策投資銀行
経営企画部 広報室 TEL 03-3244-1180
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