新幹線ってあんなに速いのに、その割には、乗っていると意外に静かだと思いませんか?

実は以前、沿線では騒音の問題がありました。何しろあの速さでトンネルに突入するのですから、その影響で圧縮された空気 の波が出口まで達したときに、どうしても大きな音が発生してしまう問題があったそうです。

どうすれば騒音を解消できるのか…。
試行錯誤の中で浮かんできたのが、細長く伸びたくちばしの先から高速で水中へ飛び込む「カワセミ」の姿でした。

実験・解析を進めていくと、新幹線(500系)の先頭の形がカワセミの顔、つまりくちばしから頭にかけてのあの特徴的な形状に近くなることには、非常に合理性があったのだとか。

水の抵抗をもっとも小さくする「カワセミのくちばし」と、高速で駆け抜ける「新幹線のロングノーズ」。 私たちが普段利用する、静かで乗り心地の良い新幹線。その中には、自然の創り出した造形が隠れているのです。

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