LGBTQ+関連の活動をしている中で、よく寄せられる意見に「当事者を知らないからわからない」、「何が問題になっているのかよくわからない」といったものがあります。

SNSの登場以来、私たちは好きなジャンルの投稿を閲覧し、意見を交換し、また記事やコンテンツの共有などを日々行っています。自分の興味がある情報をとことん調べたり、どこまでも追求できる環境になった一方で、興味の範囲外の情報がAIの「おすすめ」機能により隠れてしまったり、見逃しやすくなっています。

そこで、今回はSNSやインターネットの利用歴が一番長い世代に属する私が普段どうやって情報を得ているか、紹介します。まず、『FACT(事実)』が必要な情報を知る際に私はSNSを利用しません。たとえば皆さんがFacebook上で「友達」になる人たちは、同じ環境や境遇にいる人が多いのではないでしょうか?

一見多様な観点が行き交う中、たとえば自分とは違うセクシュアリティや人種のユーザーを目にすることはほぼないことに気づいているでしょうか?Facebookが導入しているAIシステムは、私たちのコントロールが及ばない仕組みを使い、地理、友達、投稿やコメントの傾向を読み取り、それに沿った情報や広告ばかりを見せるシステムになってると批判を受けたこともあります。SNSで私たちはさまざまな情報を得られている気分になっていますが、実際には偏った情報しか目にしていないのです。

サーチエンジンを利用したとしても、同じようにアルゴリズムを使った検索結果が表示される仕組みになっています。そこで活用したいのがGoogleのwebブラウザChromeの「シークレットモード」やAppleのwebブラウザSafariの「プライベートブラウズモード」です。これらを利用すると、個人的な傾向を無視したまっさらな結果が出てきます。私は『FACT(事実)』など主観を除いた情報を調べる際にはこうしたモードを利用します。検索ワードも、なるべくバイアスのある(主観的な)言葉(たとえば「多い」や「良い」など)を使うことを避けます。

また、スマートフォンでSNSを使う際にも「トラッキング拒否」のオプションを選択し、ユーザーの利用情報の追跡を無効化します。そうすると一般的で統計的に選ばれた広告やおすすめが表示されます。こうすることによって、情報の偏りを最小限に抑えることができるのです。 自分が知らない情報や正しい情報を集めたい際には、みなさんもぜひ試してみてください。


Hiraku's Viewpoint

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