F. Hoffmann - La Roche Ltd(Roche)が実施しているCrovalimab*1(SKY59)の国際共同治験が現在進行中です。本抗体医薬品は標的である補体C5と結合しDrug-target-drug complexes(DTDCs*2)を形成することが予測され、このDTDCは臨床試験の評価項目の一つとなっています。
この度、本DTDCの分析法に関する論文が中外製薬株式会社より投稿され、Bioanalysis誌にOnlineにて公開されました。
DTDCの分析はヒト血清試料をサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により8つのフラクションに分離し、各フラクション中のCrovalimab濃度をELISAにより測定を行う手法(SEC-ELISA)で、本分析法のバリデーション試験は中外製薬株式会社からの委託によりシミックファーマサイエンス株式会社が実施しています。
本論文では当社にて取得したデータを基に、SEC-ELISAの手法を用いた本分析法の有用性が評価されており、臨床試験におけるDTDS生成状況とCrovalimabの安全性、有効性への影響評価を行うにあたり重要な技術であることが提唱されています。
*1:中外製薬株式会社独自のリサイクリング抗体技術を用いた抗C5リサイクリング抗体
中外製薬株式会社ホームページ:https://www.chugai-pharm.co.jp/
*2:CrovalimabとC5の複合体
著者 | Masanobu Nishidate, Norihito Shibahara, Akira Hayasaka, Roland F Staack, Takashi Miyayama, Kimio Terao & Gregor Jordan |
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表題 | Validation of a method to analyze size distribution of crovalimab-complement C5–eculizumab complexes in human serum |
雑誌 | Bioanalysis Published Online: 29 Jul 2022 https://doi.org/10.4155/bio-2022-0116 https://www.future-science.com/doi/epub/10.4155/bio-2022-0116 |
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